「薫彩堂」の「チーズふなずし」

「薫彩堂」の「チーズふなずし」

SHIGA
Takashima City

発酵×発酵、伝統×チャレンジで
美味しい鮒ずしを食べてもらいたい

独特な風味の郷土食をチーズでアレンジして
食べやすく、安価にした現代風鮒ずし

滋賀県を代表する味覚の一つである鮒ずしは、現代の寿司のルーツといわれる熟れ寿司(なれずし)の一種で、その歴史は平安時代にまで遡(さかのぼ)ると言われます。昔は各家庭で保存食として漬けられ食卓に上っていましたが、ライフスタイルの変化につれ一般家庭から遠い存在となってしまいました。この滋賀の伝統食である鮒ずしをフレンチやイタリアンなどのシェフ、ソムリエたちと意見交換を重ね、現代風にアレンジしたのが薫彩堂の「チーズふなずし」です。伝統製法で漬けられた鮒ずしのお腹にチーズを詰めたもので、食べやすいよう絶妙な厚みにスライスしてあります。日本酒はもちろん、ワインやリキュールなどのおつまみとしても好評で、日常の食卓でも食べやすいよう少量パックで価格はお手頃になっています。

“鮒ずしビギナー”の声を取り入れてより薄く、そしてより食べやすく

原料となるニゴロブナは、世界で指折りの古代湖である琵琶湖の固有種。天然のメスの子持ちが珍重されるため値段が高くなるのですが、「チーズふなずし」は地元の三和漁港で水揚げされ、同じ天然でも安価で取り引きされるオスのニゴロブナを使用することで価格を抑えています。中に詰めるチーズはチェダーチーズとクリームチーズを鮒ずしに合うように複数種類配合したオリジナルブレンドです。作り方は、環境への負荷を削減する技術で契約農家が栽培した「環境こだわり米」で漬けたニゴロブナの腹にチーズを詰め込みます。一般の鮒ずしの半分ほどの厚さなのは「鮒ずしを初めて食べる“鮒ずしビギナー”から、従来の厚みでは味や香りの強さ、口あたりや歯切れの悪さへの意見があり、対応策としてより薄くスライスしたのです」と開発者の梅村守さん。パッケージは、日の丸をイメージした赤と白の色使いで「CHEESE FUNA ZUSHI」の英表記をあえて「CHEESE FUNA SUSHI」とし、外国の人にも「すし」であることをイメージできる字面にするなどデザインに一工夫されています。また、寿司の起源が熟れ寿司であることを知ってもらうため、鮒ずしの歴史や製法などを簡単に説明した英文も記載しています。

異業種のアイディアも詰めこみ、
試食した人の93.5%が美味しいと評価

開発のきっかけは、鮒ずしを食べたことがない人にぜひ試してもらいたいという思いから。そのためには価格や食べやすさ、ボリュームなどを受け入れてもらいやすく改善するとともに、食べ方や食べるシーンの新たな提案をしていく必要がありました。なぜチーズか?と聞かれますが、同じ発酵食品なので相性が良いのでは、そして鮒ずしが酒のおつまみとして好まれるのでという延長線上で浮かんだのだそう。チーズの専門家やスーパーマーケットのバイヤーなど異業種連携で検討を重ね、平成25(2013)年に高島市で開催された「全国発酵食品サミットinたかしま」に出展。試食調査をしたところ93.5%の人から「美味しい」と評価されました。「自宅での独り飲み用にいいと思う」「お土産にしたい」などの意見を参考に商品化に着手。平成26(2014)年、県外客の多い直売店やホテル・ギフトショップなどで販売を開始しました。鮒ずし入門アイテムとして好評を博し、平成29(2017)年にはおもてなしの心にあふれた商品やサービスを国内外に発信する『OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)』にも滋賀県から初選出されました。

どんな魚も価値を生かし
湖の恵みは余すところなくいただく

薫彩堂の母体は、明治の頃から琵琶湖の魚を仕分けする「漁獲物販売所」の運営を担っていました。今に残る売買日記帳には漁師らしき名前や、鮒・鯉・鮎・鱒などの湖魚の名前が記されています。当時の人々は鮒に限らず、貴重なタンパク源としてどんな魚も保存が利く熟れ寿司にして漬けたそうです。そこからは、「漁師の仕事を敬い、湖の恵みは余すところなくいただく」という思いが湖魚を仲買する人々を通じ、地域で共有されていたことが伝わってきます。薫彩堂では環境保全に関わる思いを形にしていこうと、ニゴロブナを加工する際に出る内臓などの廃棄物を堆肥にする装置を導入し、その堆肥を使って栽培した米を鮒ずし作りに使う取組が進行中です。鮒ずしは滋賀県で日本遺産に選ばれた「水と食の文化」の代表的なものの一つ。魚の生命を生かしきり、伝統食が未来へと巡るよう梅村さんの挑戦は続きます。

商品・サービス情報

  • チーズふなずし
    (1パック)
    500円
  • (価格は税抜)
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  • 薫彩堂(くんさいどう)
  • 高島市安曇川町末広1-14
  • 0740-32-2374