

原料は品種ごとに搾ったその年のぶどうだけ
数量限定の果汁100%ジュース
その年に地元で収穫された品種ごとのぶどうで作る
「ミナミハマぶどうジュース」
長浜市南浜町(旧びわ町)産で、その年に収穫されたぶどう3品種(黒紫色の酸味もしっかりした「アーリースチューベン」、暗紫赤で糖度が高くバランスが良い「ベリーA」、紫紅色で甘くジューシーな「紅伊豆」)を原材料にしているのが「ミナミハマぶどうジュース」です。栽培農家や加工場の協力を得て製造を開始したのが5年ほど前。ぶどうは、品種ごとに甘味や酸味が異なり、人気の品種は朝から直売所に行列ができます。そんなぶどうが持つそれぞれの個性を味わってもらうために1銘柄に1品種だけを使い、計3銘柄のジュースを作ることになりました。ジュースは、1kgのぶどうを500mlの瓶1本に搾った無添加のストレートタイプ。ワイン同様、その年のぶどうの出来具合によって味が異なり、製造量も増減するため、数量限定の販売となっています。びんのラベルが各品種の色をさりげなく表しています。
ぶどう栽培を若い人たちが夢と希望を持てる職業にしたい。
ジュースにするのは、農薬と化学肥料を減らし環境に配慮した「滋賀県環境こだわり農産物」に認証されたぶどう。「ぶどうの栽培は大変で、収穫までに棚とよばれる設備の整備、施肥、剪定、除虫など1年を通じて仕事があります。収穫のピークを迎える7月から9月は早朝4時頃から作業に取りかかります」と南浜ぶどう生産組合長の蒲生さん。(写真左)極端にいえば365日暇なしのハードワーク。後を継ぐ若い人が少なく、栽培農家の高齢化が差し迫った問題になっています。「今はジュースだけですが、もっとアイディアを絞って、ぶどうの新しい展開をして、若い人に夢と希望を持ってもらえる職業に」とジュース作りをしているNPO法人まちづくりびわ理事長の西邑(にしむら)さん(写真右)は語ります。
大事に育ててきたのに“もったいない”
規格外を買い取って農家の助けに
新たな地元の名産に
ジュースはぶどうを丸ごとていねいに搾ったもので、そのままでは濃すぎるほどのまったり果汁感。うま味だけを搾ったジュースに加え果実や皮が少し残った“あら搾りタイプ”も販売しています。いずれも丁寧かつシンプルな製法で、保存料や合成着色料など一切使わない無添加の果汁100%ストレートジュースです。かき氷のシロップに使ったり、好きなお酒で割ったりと応用が効くので、長浜市内のフレンチレストランではドレッシングに、近隣のホテルではデザートに利用され、“ココでしか味わえないもの”として人気の一品となっています。この「ミナミハマぶどうジュース」をいろいろな人に知ってもらい飲んでもらうことで、“南浜のぶどう”や“ぶどうジュース”を地域の誇れる宝にしていきたいと取組を進められています。
- 特定非営利活動法人 まちづくりびわ
- 長浜市落合町680-3
- 0749-72-4349
- http://www.machibiwa.com/